梅原末治「漢三国六朝紀年鏡図説」1984年版から137ページ目を引用した。
図は掲載された紀年鏡の断面を示す。大きさは右下にある尺度からわかる。
魏4が日本で出土した正始元年の紀年がある三角縁神獣鏡だ。
一目して、三角縁神獣鏡が異様に大きいと感じる。六朝23だけが三角縁神獣鏡より大きい。これは南斉の頃の鏡であって魏よりずっと後の時代だ。
三角縁というのは縁が三角形の断面をしているからそう名付けただろうと考える。
確かに、魏4の断面では縁が三角形だ。
しかし、この部分の形状でもって鏡を分類するのにどれだけの意味があるだろうか?
例えば、魏4の真下にある呉28は限りなく三角形に近い形状だ。これも神獣鏡だ。
他にも、断面形状が魏4に似た鏡は上図の中でもたくさんあると感じる。
以上、「三角縁」という区分法の意義がよくわからない者のつぶやきだ。